7/15~9/10開催の企画展「天下人の城」(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)について徹底リポート!

「天下人の城」〜徳川美術館応援団〜

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なぜ天下人の城展は2回以上行かないといけないのか?前期・後期の入れ替えがすごい!

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徳川美術館の「天下人の城」の出展品の総数は222点です。

常設展も含めると、ものすごい点数です。

これがどれくらい多いかというと、ちょうど手元にありました2014年7月~9月の「天下統一~信長から家康へ~」展(たしか私が初めて徳川美術館に行った展示)の展示リストでは144点でした。

同じ館の展示でどうしてこれだけ違うかというと、2つの理由があります。

1)当時は蓬左文庫と別々に展示をしていた

2)今回の特別展は、前期と後期の入れ替えがたくさんある

ことです。

後者の前期・後期そして期間限定について、応援団が抜き出してみました。一番下にそのすべてを一覧にして載せています。

展示紹介

大変な量なので、見どころを独断でしぼりました。

「江戸始図」をはじめとする城絵図が充実の前半戦

家康期の江戸城復元図(富永商太・絵、千田嘉博・監修)

最大の見どころの一つが今年発見・発表された「江戸始図(はじめず)」をはじめにとする松江歴史館蔵の「極秘諸国城図」は、8月13日までの展示です(「江戸始図」と入れ替わりにある「江戸今図」や昨年発表の「真田丸図」などを除きます)。

”緊急”出展が決まった蓬左文庫の「大野城図」もお城ファンは必見です。【156】大野城図(修築普請届図控)千田先生がどうしても見たかった金森長近が造った越前大野城とは

また、家康の「しかみ像」として有名な徳川家康三方ヶ原戦役画像、長篠合戦図屏風、最古の大坂城を描いた大坂城図屏風など、「教科書」で見たことのある、という作品が前期(8/15まで)に展示されています。国宝の刀・津田遠江守は8月6日までです。

はげネズミVS黒鼠、義元左文字と蜘蛛切丸など因縁のコラボが注目の後半戦

後期(8/16から)の最も注目される一つが、刀の「義元左文字」です。義元を桶狭間で討った信長の手に移った義元が持っていた刀です。
通期で展示される信長が桶狭間の戦勝祈願(御礼とも)で熱田神宮に奉納した「蜘蛛切丸」と、隣に並びます

桶狭間以来およそ450年、おそらく初めての対面ではないかとのこと。どんなことになるのでしょうね。

また、信長が秀吉のことを「はげネズミ」と呼んだおね宛の書状が後期から出展されます。(【87】織田信長書状 おね宛 信長が秀吉のことを「はげネズミ」と罵倒

そして8/8~9/10の期間限定で、本能寺の変の直後に信長のことを「黒ネズミ」と批判した、今回初公開の【95】當寺御開山御真筆 本能寺の直後から「欲望にまみれた黒ネズミ」「六天の魔王」と信長をディスる知識との出会いも注目です。

昨年、大きなニュースとなった、真田信繁(真田幸村)が義兄に出した「自筆の礼状」も後期の展示です。歯も抜け白髪になりましたと信繁ファンにはショッキングな内容かもしれませんが自筆を見るチャンスですよ。【170】真田信繁自筆書状

おいでよ天下人の城展
2回?いや3回、4回と行かないとね。

前期 7月15日(土)~8月15日(火)

【11】十六間筋兜
【15】水野忠政画像
【47】名古屋城旧本丸御殿黒木書院【くろきしょいん】二之間西側襖絵 四季耕作図 刈入
【50】茶漆塗打刀拵【ちゃうるしぬりうちがたなこしらえ】、太刀 銘 正次
【60】濃州岐阜城之図
【71】徳川家康三方ヶ原戦役画像(原本)いわゆる「しかみ像」
【75】長篠合戦図屏風 八曲一隻
【76】近江国蒲生郡安土城之図
【97】豊臣秀吉画像模本
【104】羽柴秀吉大阪築城掟書 前野将右衛門(長康)宛 天正十一年八月廿八日付
【106】豊臣秀吉朱印状 小出甚左衛門尉(秀政)宛 天正十四年二月廿九日
【107】豊臣秀吉朱印状 石川備前守(貞清)宛 文禄五年拾月廿日 大阪城天守閣蔵
【110】大坂城図屏風 大阪城天守閣蔵
【122】前田玄以黒印状 下鴨役者中宛
【127】豊臣秀吉判物 藤右衛門督(高倉永孝)宛 天正十六年 四月十五日
【128】織田信雄画像 名古屋市・總見寺
【137】豊臣秀吉朱印状 瀧川彦二郎ら宛
【145】徳川家康模本
【152】洛中洛外図屏風
【156】大野城図(修築普請届図控)
【163】徳川義直画像模本
【172】黒本尊縁起絵巻
【174】二之間東側襖絵 琴棋書画図
【176】二之間襖絵「琴棋書画図(棋)」
【178】一之間天井板絵「猿図
【180】二之間天井板絵「牡丹図」
【182】天井板絵「黄蜀葵図」
【192】名古屋城郭図屏風 名古屋市博物館蔵
【202】御天守御修復仕様妻之方ヨリ見渡之図
【208】 広島城三之丸南西土塁・南門付近写真(アンブロタイプ写真)
【210】名古屋城天守・御深井丸東北隅櫓写真
【212】名古屋城本丸東南隅櫓・天守写真(アンブロタイプ写真)
【214】名古屋城二之丸黒門写真(アンブロタイプ写真ガラス原板)

後期 8月16日(水)~9月10日(日)

【12】松平清康画像模本 原本:岡崎市随念寺蔵
【46】刀 金象嵌銘 永禄三年五月十九日 義元討捕刻彼所持刀/織田尾張守信長 名物 義元左文字
【48】名古屋城旧本丸御殿黒木書院一之間東側襖絵 山水図
【61】岐阜城図
【72】徳川家康三方ヶ原戦役画像(模本)
【74】長篠合戦図屏風 六曲一隻
【87】織田信長書状 おね宛
【100】長久手合戦図屏風
【105】豊臣秀吉朱印大坂築城石運定書  加藤左馬助(嘉明)宛
【108】豊臣秀吉書状 羽柴左衛門大夫(福島正則)宛 慶長三年八月廿八日
【109】長束正家書状 溝大炊(溝江長氏)宛
【118】真珠付純金団扇
【119】聚楽第図 沢田鳳鳴筆
【123】豊臣秀吉朱印状 田中八右衛門尉宛 天正十四年十月廿二日
【124】聚楽行幸記
【126】徳川家康自筆 和歌色紙「みとりたつ」
【129】松平忠吉画像模本 (原本 名古屋市・性高院蔵)
【139】近衛前久書状  寿命院宛 (文禄五年)閏七月十四日
【144】徳川家康画像(原本)
【146】「豊臣秀吉朱印状 木全(きまた)又左衛門尉(忠澄)・滝川彦次郎(忠征=ただゆき)宛 吉田逸言模写豊臣秀吉
【151】築城図屏風
【155】徳川秀忠書状
【164】平岩親吉画像模本
【170】真田信繁自筆書状 小山田壱岐守(茂誠)宛 二月八日
【173】大坂夏の陣図模本
【175】三之間襖絵「芦鷺瀑辺松樹図」
【177】三之間襖絵「芦鷺瀑辺松樹図」
【179】一之間天井板絵「松鳥図」
【181】二之間天井板絵「梅鳥図」
【183】天井板絵「瓜花図」
【193】名古屋城俯瞰図
【194】堀川図屏風 同館蔵
【203】御天守御修復仕様妻之方ヨリ見渡之図
【207】広島城三之丸櫓・天守遠望写真(アンブロタイプ写真)
【209】名古屋城二之丸御殿・天守写真(アンブロタイプ写真ガラス原板)
【211】名古屋城天守・本丸南馬出多聞櫓写真(アンブロタイプ写真ガラス原板)
【213】名古屋城西之丸月見櫓写真(アンプロタイプ写真)

その他期間限定

【14】三州宇利古城図 8/14~9/10
【21】雛人形 二対の内 7/15~8/13
【70】織田信長朱印状 延友佐渡守宛 元亀三年十一月十五日 8/14~9/10
【73】三州根小屋(野田)城図(「極秘国城図」七十一) 7/15~8/13
【92】太刀 銘 長光 名物 津田遠江長光 (★国宝です) 7/15~8/6
【94】羽柴秀吉書状 瀧左(瀧川一益)宛 8/8~9/10
【95】當寺御開山御真筆 8/8~9/10
【98】賤ヶ岳合戦図屏風 六曲一双の内 左隻 7/15~8/1
【98】賤ヶ岳合戦図屏風 六曲一双の内 左隻 8/2~8/15
【147】江戸始図「極秘諸国城図」 7/15~8/13
【149】今江戸図 松江歴史館蔵 8/14~9/10
【157】越前福井城図「極秘諸国城図」7/15~8/13
【158】甲府城図(「極秘諸国城図」十八)7/15~8/13
【159】遠江横須賀城図「極秘諸国城図」の内   7/15~8/13
【160】遠州濱松城図「極秘諸国城図」の内  8/14~9/10
【161】勢州亀山城図 「極秘諸国城図」の内 8/14~9/10
【162】志摩鳥羽城図 「極秘諸国城図」の内 8/14~9/10
【169】大坂冬の陣図屏風(肉筆模写)

前期(8/15まで)、後期(8/16から)左右入替

【171】大坂真田丸図  松江歴史館蔵 7/15~8/13
【184】花鳥図屏風

前期(8/15まで)、後期(8/16から)左右入替

【188】金城見通之図 巻替
【215】名古屋新御殿・名古屋城写真帳 頁替

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