長篠合戦図屏風 徳川美術館蔵 前期は八曲屏風【74】 後期は六曲屏風【75】
第一章 天下布武への道 3 小牧山城・岐阜城と天下布武(蓬左文庫第二室)展示番号 74番、75番
長篠合戦図屏風とは
長篠合戦屏風絵図は、天正三年(1575年)五月、現在の愛知県新城市設楽ヶ原付近で行われた三河長篠城をめぐる織田・徳川連合軍と武田勝頼軍の「長篠合戦」を描いています。
右端中央には武田軍が包囲した長篠城、中央の連吾川を挟んで右側に武田勢、左側に織田・徳川勢がみられます。
そして有名な鉄砲衆が馬防柵の前後に描かれています。
右下で炎上しているのは徳川家重臣・酒井忠次率いる別動隊が奇襲した武田軍の鳶ヶ巣(とびがす)山砦です。
この屏風には信長、秀吉、家康も描かれていますが、この三人が同じ場面に登場するものとしては唯一のものとなります。
(一番左隻の上、南蛮笠の馬印の後ろで白馬に乗っているのが信長。秀吉はその右上の金の逆さ瓢箪の馬印のところ。家康は左から二隻目の中央、金扇の馬印。武田勝頼は右から2隻目中央の大の字の旗のところにみられます。そして中央やや下の部分に銃弾に倒れた武田家重臣・山県昌景の首をその家来、志村光家が敵に奪われないよう持ち去っている場面もあります。)
犬山城成瀬家本の長篠合戦屏風図を原本として描かれたもので構図はほぼ同じものとなっている。
まとめ:966
これで、3 小牧山城・岐阜城と天下布武(蓬左文庫第二室)は終了です。次はいよいよ徳川美術館本館へ移動しましょう。
次は【第2章】巨大城郭の時代 四・金箔瓦の荘厳(1)安土城 天下人の城とは豪華絢爛な「新しい城」
第一章 天下布武への道 3 小牧山城・岐阜城と天下布武(蓬左文庫第二室)展示番号 74番、75番