111 112 大坂城金箔押菊紋大飾瓦 大阪城天守閣蔵、大阪市教育委員会蔵
113 114 大坂城金箔押龍面瓦、巴紋軒丸瓦 大阪市教育委員会蔵
115 大坂城金箔押軒平瓦 大阪城天守閣蔵
第2章 巨大城郭の時代
四 金箔瓦の荘厳(本館7室①)
(二)大坂城
展示番号111-115番
【111】は、昭和二十九年(一九五四)に大阪市中央区大手前の大阪合同庁舎一号館建設現場より発見された。十二枚の花弁を持つ菊花を表し、花弁先などに金箔を残している。大型建造物の棟などを飾った瓦と思われる。直径四十五センチの大型金箔瓦で、国内最大級の大きさである。
【113】は、大坂城下の武家屋敷推定地から出土した金箔瓦。大阪市中央区法円坂の大阪医療センター建設現場より出土した。龍面とは鯱瓦の一種である。黒漆を下地に顔面に金箔を貼り、眼や鼻先・口内は朱漆で赤く彩った色鮮やかな瓦である。
信長時代の金箔瓦は、主に文様の凹凸面の凹部に金箔を施すが、秀吉時代は主に凸部に金箔を施し、文様が金箔で浮き上がって見えるように作られている。
【112】以降は、大坂城下で発掘された金箔瓦である。城だけでなく、城下にあった大名屋敷にも金箔瓦が用いられ、荘厳された空間が展開されていたことがわかる。
軒丸瓦:本瓦葺の丸瓦の軒部分に葺く瓦のこと。別名「鐙瓦(あぶみがわら)」。巴文が描かれることが多いので巴瓦ともいわれる。
軒平瓦:本瓦葺の平瓦の軒部分に葺く瓦のこと。別名「宇瓦(のきがわら)」。唐草文が描かれることが多いので平唐草ともいわれる。
まとめ:流星
次は【116】 豊臣秀吉築造大坂城天守復元模型 今ある白い天守閣とは異なる黒い大坂城天守閣
第2章 巨大城郭の時代
四 金箔瓦の荘厳(本館7室①)
(二)大坂城
展示番号111-115番